2020/07/23 20:09




1980年公開のアメリカ映画、Times Square(タイムズ・スクエア)。
主演は「Little Women(若草物語)」などで知られる Trini Alvarado(トリニ・アルバラード)と、出演作品こそ少ないものの、この作品で大きなインパクトを残した Robin Johnson(ロビン・ジョンソン)。また「The Rocky Horror Picture Show(ロッキー・ホラー・ショー)」の Tim Curry(ティム・カリー)も重要な役どころで出演しています。
監督は「Empire Records(エンパイア・レコード)」、「Pump up the Volume(今夜はハード・トーク)」などで知られる Allan Moyle(アラン・モイル)。これが初監督作品です。



家が金持ちで頭もいい、真面目でか弱い女の子。対照的に、貧乏で頭も悪い、腕っぷしが強くて悪さばかりする不良少女。普通に生活していたら交わることのない二人が出会い、助け合いぶつかり合いながら成長していくストーリー。



設定としてはありがちでこれだけでは味気なく感じますが、まず主演の二人の雰囲気が役に見事にハマっていてすごくいい。舞台はニューヨークで、ネオンや路地裏、治安の悪い70年代終盤のニューヨークのストリートがリアルでかっこいいです。街にたむろする人たちのファッションと、豪華すぎるサウンドトラックがそこにプラスされ、この映画を名作に仕上げています。



特に音楽に関しては、Talking Heds(トーキング・ヘッズ)、The Cure(ザ・キュアー)、Roxy Music(ロキシー・ミュージック)、The Pretenders(プリテンダーズ)、XTC(エックス・ティー・シー)、Suzi Quatro(スージー・クアトロ)、Patti Smith(パティ・スミス)に Lou Reed(ルー・リード)、Ramones(ラモーンズ)まで様々。パンクやニューウェーブ等といった流れが、時代背景としっかりマッチしていて素晴らしいです。どうやらサウンドトラックはレコードしか存在してないらしく、CD化されていないようですね。
ラジオDJを通して、ストーリーテラー的なポジションを作っているのも見どころの一つ。このへんは79年公開の「The Worriors(ウォリアーズ)」でも似たような部分がありました。



日本ではおそらくそこまで知名度は高くなく、また海外でもカルト的な人気を誇るも過小評価だとの声が多い作品。ストーリー自体は難解な部分もなく、シンプルでわかりやすい作りになっているので、音楽好きな人などぜひ見ていただきたい作品です。

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