2020/07/23 20:09




2001年公開、台湾とフランスの合作映画、Millennium Mambo(ミレニアム・マンボ)。
主演は「The Transporter(トランスポーター)」で欧米映画進出も果たした、台湾・香港映画を代表するスー・チー。監督は、多くの受賞歴、また日本人俳優が主役の作品も持つ、台湾を代表する映画監督ホウ・シャオシェンです。



台北、東京、北海道の夕張を舞台に、一人の女性の不安定な恋模様を描く切ないストーリー。「10年も前の話よ」と語られる冒頭のナレーションは2001年を昔のこととして話す回想のような技法になっており、自分のことを ”彼女(わたし)” と表現する部分には、時間の差、距離感を感じさせる監督の狙いがあったようです。



綺麗で色鮮やかな映像と、シャープな音楽が、儚げで幻想的な印象を与えています。また1カット長回しのシーンも多く、日々のリアルさや生活感をうまく表現しているので、そのあたりの間や空気感を楽しめる作品だと思います。映画を通して使われている音楽、林強(Lim Giong) の「A Pure Person」も見事にマッチしていて心地いいです。



ちなみに本作主演のスー・チーはむかしコカ・コーラの「煌(ファン)」というウーロン茶のCMに出ていました。ものすごくきれいで、存在感のある女優さんですね。淡々と流れていくストーリー展開ですが、自分にとっては、なんとなくたまに観返したくなるような、ある種特別な存在の映画です。

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