2020/08/06 16:04




2011年公開(日本での公開は2013年)、アルゼンチン、スペイン、ドイツの合作映画 Medianeras(ブエノスアイレス恋愛事情)。
主演はアートディレクターとしても活躍しているアルゼンチンの俳優 Javier Drolas(ハビエル・ドロラス)と、スペインの映画祭で多数の受賞歴を持つ Pilar López de Ayala(ピラール・ロペス・デ・アジャラ)。監督、脚本はアルゼンチン生まれの Gustavo Taretto(グスターボ・タレット)。



アルゼンチンの首都、ブエノスアイレスを舞台に、恋に不器用な男女の恋愛模様を描きます。ウェブデザイナーで対人恐怖症の男。建築家で閉所恐怖症の女。互いに失恋ばかりの二人が出会うまでのユーモアかつシリアスを交えたストーリー展開になっています。季節の移り変わりとともに、主人公たちの心の変化を表した本作。



ブエノスアイレスの建造物が淡々と映し出されるシーンや、ナレーションベースでそれぞれの事情が語られるシーンを多くすることで、独り身の憂鬱感、孤独感や、閉鎖感をうまく表現しています。同じ時間軸を、画面をテンポよく切り替えることでうまく同時進行させていたり、かわいらしいアニメーションを混ぜたりと、ロマンティック要素もしっかり入ってる。またシーンが切り替わる時に一度暗転するのなんかもジャームッシュっぽくて良いです。
グッドタイミングで流れる Daniel Johnston(ダニエル・ジョンストン)や、名曲 Ain't No Mountain High Enough(エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ)も作品に花を添えています、



何をやってもうまくいかない不器用な二人が、観ていて歯がゆく、微笑ましいです。観る人によっては共感できる部分も多いかもしれない作品。もともと短編で作られた作品が数々の賞を受賞したことで、長編として改めて制作された背景もあるようです。作中、何ヶ所かみられる日本のカルチャー要素も見どころの一つです。